あえて言おう。『今日の早川さん』はクズであると!
クオリティに問題はないです。萌え絵としても新しいっていうか尖ってると思うし。
おれが言いたいのは、1pに1本、約100本の4コマ漫画をまとめて「できましてござい」と1050円で売るのはどうかと。買ったみんなは冷静に考えろ? 普通の4コマ漫画はページ2〜4本だぞ? 112ページをその数で割ってみろ?
新人作家やのに、どんだけ殿様商売やねん。もちろん4色はコストがかさむという主張もあるやろうが、フルカラー以外にも選択肢があったやろ。
常識的に考えて、まずはSFマガジンに引き上げて月4pなり8pなりの連載持たせて、最低200〜300本くらいストックを作ってから出版、ってのが道理だろう。おそらくid:COCOさんは兼業なんだろうが、現在の執筆ペースを考えると、決して不可能な話じゃないはずだ。早川がこんなアメーバみたいな焼き畑農業やる会社だとは思ってなかった。
半年ぶりに書くネタが大切なものへのDISで絶望したメーン。
- 作者: coco
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/09/07
- メディア: コミック
- 購入: 8人 クリック: 264回
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祝! 星雲賞受賞! 新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』
新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』が星雲賞長編部門を受賞!
めでたい!
中2のころからになるから、もう一回り以上。長いつきあいですが、この人以上にワクワクする(センス・オブ・ワンダーを感じる)作家は、同時代にいません! いません!(2回ゆった
元々はPBM(郵便で行うネットゲーム)の開発者・ゲームマスターで、分類学上はいわゆるライトノベル作家ですが、そーゆー偏見は取っ払って絶対に読むべき。
と、ゆーわけで受賞記念勝手に突発的ブックレビュー!
受賞作はこちら↓
『サマー/タイム/トラベラー』ハヤカワ文庫JA
静かに腐りゆく地方都市を舞台にした、ちょっと頭の良い少年少女が『時間』と格闘する夏の物語です。『世界の云々』とか『タイヨウの云々』とかエモエモしたのが好きな人にはお勧めしない。高校生らしい、裡に秘めた静かな感情のうねりが素晴らしい!
そもそも「ライトノベルって何?」という人に↓
『ライトノベル「超」入門』ソフトバンク新書
なんと新書(笑) 要するに、ラノベ版『ウェブ進化論』。まったく知らない人に向け、歴史からその意義、現在の位置づけまで茶目っ気と資料たっぷりで書いてます。非常に読みやすい。
軽めに読み始めるなら……ちょっと手に入りにくいのですがデビュー作にして巨大学園モノのこちらを↓
『蓬莱学園の初恋!』富士見ファンタジア文庫
スラップスティック巨大学園ヒトメボレ恋愛追跡劇。よくわからん。けど、読み始めたら舞台設定とか抜きに文体のテンポで読み切れます。素晴らしい娯楽小説。最近『マリ見て』とか『笑う大天使(ミカエル)』とか、ルーツである巨大学園モノが復興の兆しを見せているので、これを機に是非! 蓬莱宅園は1話完結シリーズものなので、長く楽しめますよ。
ミステリ読者/ボルヘス読者にはこちらを↓
『浪漫探偵・朱月宵三郎 屍天使学院は水没せり』
富士見ミステリ文庫
なんだその条件付けは(笑) 本格、というか変格ミステリですが、論理トラップが好きな人に向いてます。「ええええーーー!そんなんアリかよ!(嬉」と叫ぶのが好きなマゾなあなたに。
もっとハードなSFが読みたい!ってマニア、または人文学の“政治性”“誠実さ”について考えたことのあるあなたはこちら↓
『星の、バベル』ハルキ文庫
南の島の美少女アクション、と思いきや、ハードな空想人文科学小説(Humanity Fiction)。言語と民族の起源を創造する意味。2重の分節化と順列組み合わせという発明がもたらしたもの。温暖化が引き起こす疫学的悲劇=テロル。言語=情報=遺伝子の書き換え。超高次情報生命体……オチが少しアレですが、妄想をたくましくさせる知的刺激に満ちています。
って
あーー。書いてたら全作品解説やりたくなってきた!
イヤ、やりませんが。
もうね、彼の新刊だけを支えに中高を生き抜いてきたといっても過言ではないだけに、思い入れが強すぎるのは自覚してます。
でもね、
それを抜いても、今の日本では屈指の正統派SF作家だと思うわけですよ。
いつも時代の半歩先を行きながら、知的興奮を振りまくハーメルンの笛吹き!
92年出版のラノベで「計画的な悪貨の濫造による地域経済の崩壊」とかを書いちゃったり、93年に「音素連関に基づいた人工無能」「ゲーデル・エッシャー・バッハ」「中国人の部屋」「囚人のジレンマ」なんかをモチーフに中高生向け小説を、しかも「萌え」も入れ込んで書けた人がいますか!?(修辞疑問)
何度でもしつこくしつこくいいますが、小説好きの人は是非! 一人残らず読んでほしい作家です。
(しかし便利な時代になったモンだ。絶版本も多いのに、ぜんぶアマゾンマケプレで手に入るのな。¥1ってどーゆーことだ、とか思わないでもないけどw)
読み中:『雷轟rolling thunder PAX JAPONICA』
雷轟rolling thunder PAX JAPONICA
- 作者: 押井守
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/03/31
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 7回
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ま、ファン以外が買うとは思えないので良いんでないの。
ちなみに、押井の小説やら新城カズマやら大好きなおれはどう見ても衒学主義者ワナビーです。ほ(ry
内容
要するに架空戦史。日本が勝つパターンの。ただ、構想的には「総力戦(近代戦)の歴史」を、南北戦争からやっていくつもりっぽい。
とりあえず1章読んだ。南北戦争が北軍勝利で終わらず、南北分断。太平洋の派遣は日本の手に。だって。
※5/1『雷轟〜』読了。いろいろ訂正した
どうも
年に1度くらい来る狂おしい押井熱の季節な気が。
『立喰師、かく語りき』と『犬の現代史』も尼村さんに注文したし。
金曜どーしよー。シネクイント行くか。
押井守監督関連作品オールナイト上映イベント『蘇る伝説の立喰師たち』
はてな年間100冊読書クラブ入りたい!
まるで思い出したかのように参加申請をしてみる。
今年こそは書評系ブログ(笑)に脱皮だ! との決心を胸に。
あとは自己観察ですか。ブログをCMSとして真面目に使ってみよう、という思惑。タグ付けしておけば、読書傾向を定量的に見れるんじゃないかなー。と。
目標冊数
100冊で。とりあえず。目標達成したらもう100冊読む。
読書期間
06.01.01-06.12.31(ちょとさかのぼっても…アリ?)
マイルール
算定対象とするのは
- 自分の金で買った本(資料は無しよ)
- 何か感想を書ける、と感じたもの(雑誌、コミック等ジャンルは問わない)
- 紙媒体
なるべく縛らない方向で。
てな感じでchachakiさんよろしくお願いします。
コアマガジンのブログマガジンがTB受付ちう
id:tomozo3氏がライブドアの方で紹介してた。
http://blog.livedoor.jp/botany/archives/50121179.html
ASIN:487734926X
なんか、↑に優先的に掲載してくれるらしい。
詳しくはこちら↓
http://coremagazine.net/archives/2005/12/post_7.html
OS9+IE5環境だと読めないんですが何か?
いや、正直なところ編集としては向こうさんから勝手に集まってくれるのは微妙な気分でしょうね。探す手間は省けるけど、クオリティの確保が大変。
あと、表紙のナンクロ風ロゴ+オヤジ週刊誌テイストは狙ってやってるんじゃないのかなぁ。
内容に関しては[N]ことネタフルさんも絶賛!!! らっしい。
とかぶちぶち思ってたら、tomozo3氏掲載決定!とか。おめでとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/tomozo3/20051212/1134366744
ともかく、買って見ろ、話はそれからだ。みたいな。
※ちんたら書いてたら猫飼えるの人に先を越された!
http://plaza.rakuten.co.jp/catfrog/diary/200512120002/
ちっくしょう。ブロガーなんてみんなハイプの隠れ蓑なんだ!そうやって消費スピードを煽っては、六本木ヒルズのてっぺんから見下ろしてやがるんだ見ろ人が虫のようだとかゆって!
桜坂洋はなんなんだろう、というお話(リハビリ気味)(リハビリに付き合わされて、作家って大変だな)(けど、批評喚起力っていい作家になるためには必要だよね)(だからエラそうだよお前)
いまさら『All You Need Is Kill(以下AYNIK)』を読む。ノベライズよりはるかによくできた「ガンパレ(以下GPO)」ノベライズ(いまさらかい)*1(しかも失礼な物言いだ)(てか本家ノベライズの方は、ゲームで掘り起こしきれなかったニーズを満たす、という意味においてアレはアレで十全でしょ)(単にお前個人に該当データベースがなかった、ってだけで)。
「線が見えるようになった」とか「戦場で踊る」とか「魂が高性能な娘」とか、まあ類似点、影響、オマージュはいくらでもあるわけなんですが、そもそもAYNIKメインのシカケに持ってきたのはループとスキル上昇なわけ。
んで、このリミクスが正解なのは、ちゃんと換骨奪胎しているところ。「世界の謎」は、初期においては有効なRPGだったけど、受動ユーザと、理由なんか要らないから己の限界まで殺しまくりたい求道的シリアルキラ、リアリスティクな組織(軍隊)主義者にそれは必要ないわけで、AYNIKはそれをばっっっっっっっっさりと切って捨てている。
ちなみにボーイミーツガールもばっっっさり(「っ」が少な目)。
んでもっておれは求道的シリアルキラであり、リアリスティク組織主義者ゲーマ、つまり守旧派化石前世紀の遺物ゲーマ、なワケで。
多分彼・桜坂洋もそうなんだろうね。
さらにおれと同じく彼は本気のディープゲーマじゃない。ゲーマを取り囲む一種隔離された環境とか、フレーム単位とかドット単位でものを考えるゲーマの脳みそとかが好きで好きでしょうがない人種で、そのコミュニティに属するためにゲームをやってるフシがある(とかって勝手に共感してみる)(ストーカーくさいよお前)(コワ)
それは『スラムオンライン』でさらに明確になる。んだけど格ゲー小説は『バーチャファイター・リラックス』で完成を見てるので、残念でした。むしろヒゲ。みたいな。
んー。おれは特にSF方面のエンタテイメントに対しては「センスオブワンダ」原理主義者、つまりなんでもいいから未知の概念を咀嚼吸収できないと気に入らない、というしみったれ食獣。なので、桜坂さんの作品は理解可能部分が大きすぎる(だからストーカっぽいって)(いいんだよ。おれらの世代にとっちゃ「ストーカ」はほめ言葉だろうが。タイトー。クォータビュウ。思い出せ)ってことでゴメンナサイでした。これからも買うけどね。
ちなみに理解可能性の返す刀で西尾維新を重ねて四つ! とかやろうかと思ったけど疲れた。(重ねて四つで思い出したけど〈浅右衛門つながり〉〈イヤなつながりかただなぁ〉、にらぎ鬼王丸終わりましたね。股旅ものの亜種なので、伏線の回収が云々とか無粋なこと言わないように。久々に、萌える/萌えさせるための女キャラが一切出てこないコミックを読んだ気がします。昔はみんなこうだったんだよなぁ。非常に旧き善きで良い作品でした。でも絵柄は〈旧き善き〉ラインの正統後継なんだけどかなりエッヂに逝っちゃってて、そこがまた良い感じでした。次回作に期待。ところでゲイの人はコレ好きなんだろうか?〈単純疑問〉)とっぴんぱらりのぷう。
*1:と、思ったらあんまり言われてないのか? http://aoiro.ciao.jp/page016.htmlくらいしか明示的に言及してるのが見つからんかった。ご教示お願いしますです。暗示的になら本人がバッチリ言うてるけどhttp://dash.shueisha.co.jp/feature/0412.html。コレによると執筆当時は「まだやってなかった」そうですよ。井上深海さん/笹木沙紗茶さん。あれ? AYNIK≒GPOってもしかしなくても「公然の秘密」「お約束」「空気嫁」?
otokinokiさんのいう
白/黒少年類型は『からくりサーカス』がそうで、ていうか『うしとら』がそうか? アレ? 90年代じゃん。みたいなことを考えた。ああ、おれももっと頭を使って生きたいなぁ。