トーキョーアースダイビング

音が良いので見たら正解!だった。


フジ。
いくらドキュメンタリ枠とは言え、フジってこんな番組流さんと思ってた。


中沢新一を初めてモニタで見る。
例の『アースダイバー』を下敷にした歴史紀行番組(?)
ナレーター(シンガポール帰りの女の子。香椎由宇。カワイイ!)の趣味がポタリング、という設定もイイんじゃないでしょうか。渋谷スクランブル交差点実写のうえに1万年前のCGを重ねるのはなかなかナイス。
宗教施設と等高線で東京を切る、という手法も非常にティピカルではあれど、おれ好みな。
新宿の蛇が池黄金伝説とか、神泉のヒジリの泉とか、代官山の古墳とか。
ただ、「高所には人の知が、低所には人の欲望が集まる」てのは、治水と経済の要因が大きいのでは?
あと縄文と古代と近世を等価な過去としてフラットに語るのはどうか?


うは。フジで坪井正五郎の名を聞くことになるとは!芝丸山古墳。ご存じ?古墳と狐とお稲荷さんの関係性にも言及。


六本木・麻布は湧水を背景にした近世の金魚養殖と、現在のゲイレビュ―バー「金魚」を対比。ソツが無いねぇ。


銀座。近世の植民職人街としての背景を説明。中沢「地に足が着いてない、という点でファッションとお化けは同じもの」


新橋。花街。


上野。かつて上野公園、芸大は岬だった。岬に沿うようにJRは走る。上野花園稲荷。中沢「狐穴はヨミ路。生と死の境は水辺。アリスインザワンダーランド。ヨミの穴は沖積層と洪積層の間にある」


って!結局中沢さんと香椎ちゃんは会わんのんかい!
一応ママチャリで繋げるフリ。


ん。繰り返しになるが、音がイイ!打ち込み中心のエスニック/エレクトロニカとポストロック。80年代の坂本龍一が好きになりそうな。
ああ、そうか。80年代の知を00年代の価値観で捉えなおそう、という作り手の姿勢におれは共感したのか。



でもね、見事に中世と近代〜戦前*1を回避してるのは、意気地無しのそしりを免れないんじゃ? いや、めんどいのは分かるけどさ。
(アレかなあ。語らないことで照射する、て中沢さんのネタ?『アースダイバー』読んでみんとわからんなあ。買いますか。いまさら。ですが)
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/1226earth/index.html

*1:ていうか千代田区