古谷実


シガテラ(1)


シガテラ(3)


シガテラ(4)


シガテラ(5)






なんか先日何とはなしにシガテラに一言だけ触れたんだが、
昨日売りの号で最終回だったらしい。


(雑誌でマンガを読まなくなって久しいのだが、時々こーゆーネタばれ的な情報が否応なく、{LAZREZで言うところの}『交通事故』のように耳に入ってくる。多少ヘコむと同時に、共時性に胸が躍ったりもする{それは妄ぅー想ぉー(c)向井秀徳})


シガテラの魅力は…と書きかけたけど、ちらっとブックマークを眺めただけでSOUL for SALE(id:charlie氏)やらOHPさんhttp://picnic.to/~ohp/index.htmlやらで、なんやら言及がありそうな気配を見つけ、そうそうたるブログセレブ(しつこい)の名に急速にビビる。4巻までで最終回まで追ってないし。

が、虚仮の一念で寸評を試みるゼ(が、2分で撃沈必至)。



シガテラは…
「悪意も善意も鬱も、セクースも暴力も弛緩も、クソのようにこの世に溢れている」
というシンプルな観測結果を、必殺のバランス感覚で再構成する。


ただ、それは「物語」だ。
物語の推進力は、内燃機関たる「ドラマ」はどこにある?


(念のため)「ラブコメ」が「ドラマ」になると本気で信じている人はもう少ない。
その意味で古谷は多数派にいる。稲中を例に出すまでもない。


「ドラマはどこにある?」
それは厳密な意味での「作品内」には無い。


それは「作者の悪意(を感じ信じる読者)」ではなかったか。
少なくとも俺はそうだった。もう一人称俺になっちゃうよ。
黒田硫黄が『映画に毛が三本』中「チョコレート」の回で喝破したように、
「お!お前いま俺に悪意を投げつけたな!そーだな!」というのが快感になる作品は確かにある。非常に希、だが。シガテラは「チョコレート」ほどソフィスティケイテッドされてない、のだが。
そーか。だからむしろ「お!お前いま俺に悪意を投げつけよーと渾身で振りかぶってんな!」か。「稲中」「緑が丘」「一緒」「火水」全てを惜しげもなく見せ球に使って、ヤツはショウダウンに出た。悪意の完投を狙った。それにしびれないなら、キミはMじゃない。Mは「マンガ読み」のMだ!とここで強く主張。
マークフォスター、古谷実いずれにしろSMだとしたら、どちらが高級なプレーなのかは言うまでもないか。そーか。独り納得。


ヒミズ(2)


グリーンヒル(1)


僕といっしょ(1)

みたいな。
と思う。
きっと。
たぶん。
もしかして違うかもしれん。
そんな希ガス
ま、ちょとは覚悟しておけ。
みたいな(c)西尾維新

古谷実は「毎回最高」だ。ヤツは己(の作品/過去)を燃焼し、整流し、反力を得ることで飛ばし続けている。体はどんどん軽くなる。期待感は高まり続ける。7.8km/secを突き抜けろ。11.2km/secを突き抜けろ。ロケットでつきぬけろ!優しい漫画が好き。え?


そんなサゲで。

チョコレート