いまさらM-1

笑い飯の決勝ネタは、文末に付け足す、文内を入れ替える、ではなく、文頭に付け足す、というのがメインになっていて興味深かった。


意味を脱臼させ続けるのが漫才。脱臼の方法の問題。比喩的な表現で申し訳ないが、未来へ向けて発展させていく(文末)のが物語的な手法、現在を様々な角度から描写する(文内)のが文学的な手法だとすると、今回笑い飯が行ったのは、推理小説的な漫才だったと言える。

つまり、現在*1の価値・意味を、過去の原因*2を転換させていくことによって変化させ続ける、というか(伝わりにくい文だな)。


もちろん「実はこんな原因があったんだよ」的種明かしネタはそんなに珍しくも無いとは思うが*3、それを状況ではなく「歌」に対して行使したのが新鮮。だった。と思う。
あと、表現が放送コードギリギリ。マネがおぞましいのはネタなんやけど、途中で「ケネディーねぶらせて」って絶対ゆってた。ネタと全く関係ないところでぽろっと。

*1:殺人

*2:犯人・凶器・アリバイ等

*3:お笑いをよく知らないので推定形で許して欲しい

トーキョーアースダイビング

音が良いので見たら正解!だった。


フジ。
いくらドキュメンタリ枠とは言え、フジってこんな番組流さんと思ってた。


中沢新一を初めてモニタで見る。
例の『アースダイバー』を下敷にした歴史紀行番組(?)
ナレーター(シンガポール帰りの女の子。香椎由宇。カワイイ!)の趣味がポタリング、という設定もイイんじゃないでしょうか。渋谷スクランブル交差点実写のうえに1万年前のCGを重ねるのはなかなかナイス。
宗教施設と等高線で東京を切る、という手法も非常にティピカルではあれど、おれ好みな。
新宿の蛇が池黄金伝説とか、神泉のヒジリの泉とか、代官山の古墳とか。
ただ、「高所には人の知が、低所には人の欲望が集まる」てのは、治水と経済の要因が大きいのでは?
あと縄文と古代と近世を等価な過去としてフラットに語るのはどうか?


うは。フジで坪井正五郎の名を聞くことになるとは!芝丸山古墳。ご存じ?古墳と狐とお稲荷さんの関係性にも言及。


六本木・麻布は湧水を背景にした近世の金魚養殖と、現在のゲイレビュ―バー「金魚」を対比。ソツが無いねぇ。


銀座。近世の植民職人街としての背景を説明。中沢「地に足が着いてない、という点でファッションとお化けは同じもの」


新橋。花街。


上野。かつて上野公園、芸大は岬だった。岬に沿うようにJRは走る。上野花園稲荷。中沢「狐穴はヨミ路。生と死の境は水辺。アリスインザワンダーランド。ヨミの穴は沖積層と洪積層の間にある」


って!結局中沢さんと香椎ちゃんは会わんのんかい!
一応ママチャリで繋げるフリ。


ん。繰り返しになるが、音がイイ!打ち込み中心のエスニック/エレクトロニカとポストロック。80年代の坂本龍一が好きになりそうな。
ああ、そうか。80年代の知を00年代の価値観で捉えなおそう、という作り手の姿勢におれは共感したのか。



でもね、見事に中世と近代〜戦前*1を回避してるのは、意気地無しのそしりを免れないんじゃ? いや、めんどいのは分かるけどさ。
(アレかなあ。語らないことで照射する、て中沢さんのネタ?『アースダイバー』読んでみんとわからんなあ。買いますか。いまさら。ですが)
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/1226earth/index.html

*1:ていうか千代田区

従姉帰る。かつて我らが祖父母の帰り来し道程にも似て。

昨日10chだか8chだかの朝ワイドショーはキャッチで「元オウムの云々」とか煽ってたのに、結局その番組も含めてどこの局もスルーでなんなんだ? あと全盛期の中森明菜というか80年代日活美女というか、あの顔はオッサンウケするなぁ、と出勤前の祝日の朝に思いましたまる。ていうかいま写真見直したらマイケルにそっくりだ。


んで、finalvent氏経由の情報。
ッつーか怪文書に近いのかも。ウラトリはしてません。
http://blog.melma.com/00125263/20051014112754
http://sv3.inacs.jp/bn/?2003110010863820023536.xp010617
この人の筋書きによると、北川氏は元オウムで、抜けたあとに公安にスカウトされてオウム再潜入スパイやってたんだけど、そのスカウトした公安の人に肉体関係を迫られて(ってゆーかソレを見越して顔で選んでスカウトしたとか)、それを苦に北朝鮮に逃げた、ッてことらしい。

……なんだろう、この既視感。というか陳腐感。
いまはもう新世紀ですよ? とか言いたくなる。



次。例の毒々女子高生。
まとめ
http://d.hatena.ne.jp/glmugnshu/
http://www.yuko2ch.net/doku/
(「きっこの…」は微妙に煽り体質なところが気に入らないのでリンクせず)
弁当爺の所感(コメント欄も参照)
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2005/11/post_42ce.html
残ってるログは大体読みました。文章が素っ気ないのは自己愛、つまり「分かる人だけ分かればいい」のなせるところか。ま、分かる気がしないでもないでもない(こっちも中二病歴長いからね)。
毒物辞典とか、世界毒殺事典とか、ソレ系のモンド事典を読みあさる時期はある人種にとっては必然だし(アフタヌーンの「そんな奴ァいねえ!!」とかもソレ)、年とってからも93とかキノコとか生かす方面に実践する人がうじゃうじゃいて、自分を殺す方面に実践する人もうじゃうじゃいて、ただ他人を殺す方面が少ないってだけで。
あとボク女だし(厳密に言えば属性はズレるんだが。どっちかっつーと上戸彩@金八ではなく、男装の麗人の系譜。近く[!?]はキング&シャルロット、古くは川島芳子)。
頭イイらしいし。


もう文系男子が泣いて喜びそうなくらい偶像要素たっぷりな。
あと眼鏡かけてる写真がうpされたら空前の祭になると予想(プゲラ


しかし、なんだろう、この「頭では共感可能だけども、徹底的に実践してる人間を見ると『なんか違うなぁ』と思ってしまう感覚」。うん。そーゆーのって「ネタ」として消費するのが軽やかな僕ら(笑)じゃないの? とか思う。つまり「ベタ」杉。



そう。つまり、アレだ。 「それなんてエロゲ?」




みんな「物語」に適合的すぎる。



結局南極北川さんの方と同じ結論。



あともうひとつ。泉昌之『かっこいいスキヤキ』所収「スーパーウルトラジャイアントキングG」がoricoのCMそっくりな件について。あの、変身したウルトラマンもどきが怪獣より数十倍大きくて、「オキテ破りの倍率」って言うヤツ。↓に詳しい。画像並列検証もあり。
http://d.hatena.ne.jp/heimin/20051102
あと、久住氏ご本人もご立腹で、メル凸を試みる勇者がいる模様。
http://6713.teacup.com/qusumi/bbs

『かっこいいスキヤキ』久々に読んだら、鬼のようにおもしろかった。コレが劇画爛熟期(80年前後)に出たんだから、衝撃だったろうなぁ。


つまり今回は、季節はずれの80年代の亡霊のお話。とっぴんぱらりのぷう


追記:毒毒少女の物語性については以下に詳しい。と言うか犬惑星さんが先。http://d.hatena.ne.jp/dogplanet/20051104/p1

ガン×ソード続報

もの凄いバカだった今週の『Gun×Sword』に、皆さん一言ツッコミたくてたまらなかったようで、キーワード言及数がヒドいことになっていました。

初回を上回る勢いってどうなの?>谷口さん&倉田さん



ガン×ソード1